先日、フィンランドの学校の生徒福祉サービスについてリサーチをする仕事に同行しました。
フィンランドの学校では学校法により、通常校長先生がトップになり保健士、サイコロジスト、カウンセラー、特別支援教諭などのプロフェッショナルなチームが編成されています。 “生徒福祉サービスチーム”と言います。
学習、学校生活、友人関係、家庭の問題などなど背景は様々ですが、最近はグローバルな問題として社会性や精神的な問題を抱える生徒やその家族などが増えてきています。
学校では定期的に会議をし、それぞれの問題についてどの専門家が担当するかなど役割分担を明確にし、対応していきます。
学校の専門家は学校の外とのネットワークがありますので、校内での対応の他に外部につなぐことができます。
個々のサポートを学校の内外でトータルに行えることは恵まれた環境だと思います。
小中学校の義務教育はまだ良いのですが、個々のスケジュールで動き出す高校以降、特に大学レベルになると手をとってカウンセラーの診断に連れて行ってくれる環境ではなくなります。
先日の新聞記事によると現在(2017年)、フィンランドの大学生の9%が鬱などで精神的なサポートを必要としているそうです。その他、緊張やオーバーワーク、バーンアウトなどは3分の1の学生が体験しているとか。
問題は大学の前から始まっていることが多いようですが、自立した生活を送る中での忙しさや孤立ということも影響しているのかもしれません。
また総合的に健康を考える場合、座り続けることがいかに良くないかを大学でも重要視しているようです。
なんでも、「お尻アップ・キャンペーン!?」を実施している大学もあるとかで、講義を立って聞く、また図書館などのワークスペースで座らずに作業ができる場所を増やしているそうです。
子どもと違って大人が学ぶ環境は、とかく座って真面目に、、、が多いですね。体を動かす、気分転換をすることは心と体の健康に必要なことですので、今後は大学でも、そしてオフィスでも健康のために、デスクに座らないスタイルが増えてくるかもしれません。
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