記念すべきブログNo.1は私を変えた「森、湖、サウナ」のコンビネーションについて。
森と湖の国で知られるフィンランドには18万を超える湖があります。
人々は森の中の湖のほとりに夏小屋を持つのが夢です。そしてそこにはもちろんサウナが付いています。
私も初めて、主人の一家が持つ森の中の夏小屋のサウナに入った時の事を今でもよく覚えています。
何と言っても“はだか”でサウナ、そしてそのまま湖にドボ〜ンとしてしまったのですから。
薪を焚いてサウナストーブを温め、暑くなった石に水をかけるとジュ〜っと暑い空気が回ってきてしっとりと体を温めてくれます。
白樺の若葉の枝で体を叩けば、自然の白樺アロマに良い気持ち。
「熱い〜。もうだめだ〜」となったら、自然の姿で目の前の湖にドッボ〜〜ン!
これには始め、かなりの勇気がいりましたが、こんなに自分をリセットできる経験は未だかつて他には見つかっていません。
日本の方にもこの体験をしていただきたくて、できるだけ、プログラムに入れるようにしています。
はだかで湖に浮かんでいると多くの人が不思議な感覚に陥るようです。
水面下の耳には水の揺らぐ音が響き、水面から出た目と鼻と口は周囲の空と森を必死に探します。
すると澄んだ空気が肺いっぱいに広がり、ぷかぷかと浮かびながら、太陽の光、空気の存在、森の緑の美しさと自分が繋がっていることに気がつきます。
そしてその周囲の自然に比べたら自分の存在はいかに小さくて不完全なものかに気がつくのです。
それは悲しいことではなくて、逆に、足掻くことをやめ、降参する勇気を与えてくれるものです。
フィンランドで私が得ることができた“人生での一番の学び”は「ポジティブにあきらめること」でした。
自分の弱さや足りなさを受け入れる。不可能なことや自信のなさを無理に隠したり、意地でも頑張るということをやめ、本当の自分を受け入れること。
それができると、その後はではどうしたら良いかを考える次のステップに進むことができます。
諦めることは次のステップに進むためのポジティブで責任のある姿勢となりえることに気がついたのです。
湖にプカプカ浮いていたら、そんなことに気がつきました。
静かな森の中のサウナで心の汚れを落とし、湖で洗礼を受けたような気分でした。
足りないところがたくさんあるから、そんな自分を愛おしく思えたりするのかもしれません。
そして周囲の人にも優しくなれるのかもしれません。
足りない同士が補い合い、助け合っていけばいいってことなんだな〜〜と考えるようになりました。
気がつくと頑張ってしまう癖が戻ってくるのが日本人ですが、「森とサウナと湖」の3点セットが身近にあるこの国に住めることは幸せだな〜と思います。
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